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☆主なコンテンツ
1、新着論文 2、論文概説 3、コラム 4、本のレビュー 5、雑記(PC・研究関連)
6、気になった一文集(日本語English) 7、日記(日本語English

2013年3月20日水曜日

新着論文(BG, CP)

Biogeosciences
An assessment of the Atlantic and Arctic sea–air CO2 fluxes, 1990–2009
U. Schuster, G. A. McKinley, N. Bates, F. Chevallier, S. C. Doney, A. R. Fay, M. González-Dávila, N. Gruber, S. Jones, J. Krijnen, P. Landschützer, N. Lefèvre, M. Manizza, J. Mathis, N. Metzl, A. Olsen, A. F. Rios, C. Rödenbeck, J. M. Santana-Casiano, T. Takahashi, R. Wanninkhof, and A. J. Watson
pCO2観測及びモデル結果から、1990年から2009年にかけての大西洋・北極海の大気-海洋CO2フラックスを推定。人為起源のCO2の取り込みは、大西洋で「-0.49 PgC/yr」、北極海で「-0.12 PgC/yr」と推定される。大西洋全体では、手法によって結果が整合的であるもの、食い違うものが見られた。

Breakdown of the coral-algae symbiosis: towards formalising a linkage between warm-water bleaching thresholds and the growth rate of the intracellular zooxanthellae
S. A. Wooldridge
サンゴの白化現象は褐虫藻との共生関係の崩壊を意味するが、最初にダメージを受ける部位や動力学についてはよく分かっていない。考えられるプロセスを提唱。

Controls on the spatial distribution of oceanic δ13CDIC
P. B. Holden, N. R. Edwards, S. A. Müller, K. I. C. Oliver, R. M. Death, and A. Ridgwell
産業革命以降の海水中のDOCのδ13C分布をEMICsを用いて再現。人為起源のδ13CDICの不確実性を生み出す原因は、大気-海洋におけるガス交換がその大半を担っていることが示された。

Climate of the Past
Southern westerlies in LGM and future (RCP4.5) climates
Y. Chavaillaz, F. Codron, and M. Kageyama
LGMと将来の南半球の偏西風の位置をモデルを用いて評価したところ、南極の高度や海氷範囲の変化によって、期待とは違い、極方向への変化は確認されなかった

Iron fluxes to Talos Dome, Antarctica, over the past 200 kyr
P. Vallelonga, C. Barbante, G. Cozzi, J. Gabrieli, S. Schüpbach, A. Spolaor, and C. Turetta
南極Talos Domeアイスコアから、過去200kaの酸で溶出するFeの濃度を復元。Dome Cと比べて濃度が高く、特に間氷期においてその特徴が顕著であった。また最終退氷期や完新世初期にも違いが見られ、ダストの供給源や大気循環の違いを反映しているものと考えられる。従って、Fe(とCa)はダストの間接指標として使うのは適切でないことが示唆される。鉄肥沃によるCO2低下の寄与はLGMの際に最大で20ppmvと考えられる。

A multi-model assessment of last interglacial temperatures
D. J. Lunt, A. Abe-Ouchi, P. Bakker, A. Berger, P. Braconnot, S. Charbit, N. Fischer, N. Herold, J. H. Jungclaus, V. C. Khon, U. Krebs-Kanzow, P. M. Langebroek, G. Lohmann, K. H. Nisancioglu, B. L. Otto-Bliesner, W. Park, M. Pfeiffer, S. J. Phipps, M. Prange, R. Rachmayani, H. Renssen, N. Rosenbloom, B. Schneider, E. J. Stone, K. Takahashi, W. Wei, Q. Yin, and Z. S. Zhang
最終間氷期は軌道要素が現在と異なり、北極圏は現在よりも遥かに暖かく、全球の海水準も上昇していたと考えられている。最終間氷期をターゲットにしたモデルシミュレーション結果をまとめ、間接指標による復元結果と比較を行った。温暖化/寒冷化の傾向は比較的よく一致したが、定量的な一致はほとんどしていなかった

Quantification of the Greenland ice sheet contribution to Last Interglacial sea level rise
E. J. Stone, D. J. Lunt, J. D. Annan, and J. C. Hargreaves
最終間氷期には海水準は現在よりも6.6m高かったと考えられている。しかしそのもととなった融水がどこからもたらされたのかについては意見が分かれている。モデルシミュレーションの結果と氷床モデルを組み合わせて、あり得そうな氷床融解のシナリオを推定したところ、グリーンランド氷床の融解による寄与は90%の確率で0.6m程度であったと推定される。ただし、モデルでは降水・大気循環・基底部の滑り・表面融解などがまだうまく取り入れられていないことに注意する必要がある。

Last interglacial temperature evolution – a model inter-comparison
P. Bakker, E. J. Stone, S. Charbit, M. Gröger, U. Krebs-Kanzow, S. P. Ritz, V. Varma, V. Khon, D. J. Lunt, U. Mikolajewicz, M. Prange, H. Renssen, B. Schneider, and M. Schulz
最終間氷期における地表温度のコンセンサスは得られていない。様々なモデルシミュレーションの結果から、背後に隠れているフォーシングやフィードバックのメカニズムを考察。北極の海氷・AMOC・大陸に融け残った氷など、モデル間で食い違うものがモデル間の各地域の温度の食い違いに繋がっている。