たまに不具合があったりする(※以前、図をプリントアウトできなくなったことも)んですが、GMTや他の描画ソフトと違って感覚的に使いやすいという特徴があります。
今回は、そのカレイダグラフを使って「綺麗な図を作るコツ」について書き記しておきます。
ここで言う”綺麗”とは図を並べ、最終的にjpgやpng形式で書き出したときに美しいという意味です。
エクセルの図をイラストレーターにコピペして図を作る人も多くいますが、カレイダグラフ使った図の方がカッコイイですよ。またエクセルではどうしてもサイズが図ごとに変わってしまい、複数の図を並べるのには適していません。
今回は縦に2つ並べた綺麗な図を作ってみます。
使うデータは「SOCATのfCO2データからCO2SYSなどを使って計算したタヒチ周辺の海洋表層水のpHおよびpCO2」。
1、作りたい図のデータを読み込む
まず何でもいいので図を作ってみます。
エクセルで表を作成し、カレイダグラフに読み込ませるのが楽チンです。
このとき、".xlsx"ではなく、".xls"でファイルを保存し、1行目は各列のタイトル、2行目からデータとしておきます。
カレイダグラフを起動し、「開く(⌘+O)」で作った.xlsファイルを指定します。
開いた表ファイルは一応保存(⌘+S)しておきましょう。
2、図を作る
図は色々な種類がありますが、今回は「折れ線グラフ」を使います。ギャラリー>プロット>折れ線グラフ(⌘+D)。
出てくる図がこちら。
作った図は保存しておきましょう(ファイル>保存(⌘+S))。
このままではちょっと不格好なので、いらない凡例やタイトルなどを「選択&delete」で消し、描きたい図のサイズを指定します。
右クリック>プロットサイズ設定
「プロット>変数設定(⌘+M)」や左下に表示されている「拡大/縮小」などを駆使し、見やすい図に仕上げます。
このとき、縦・横軸の数字をダブルクリックして、文字列の編集>フォントをデフォルトの「Osaka」から「Arial(※何でも)」などとしておきます。
※Osakaは後のpdf化のときに文字化けなどの不具合を生じます。
あとは軸をダブルクリックまたは「プロット>軸オプション(⌘+T)」として、図の体裁を整えます。
3、図を並べる
では、図を縦に2つ並べてみます。まず最初にそれぞれの図の横のサイズを調整します。
この作業が一番トリッキーなところで、カレイダグラフのバグで、たいていの場合指定したサイズにうまく図を作ってくれません。横「4.0 cm」の図にしたいのに「3.96 cm」としたり、「4.02 cm」としたり…(イライラ)
開発元自体が認めているバグらしく、ここは根気よく、並べたいすべての図に共通してベストフィットするサイズを模索しなければなりません(今回は2つだからいいけど、複数の図だと…)。
それができたら、次に進みます。
「ウインドウ>レイアウト表示(⌘+L)」を押してレイアウト画面を表示します。
「shift+crick」または「⌘+a」ですべての図を選択し、「オブジェクト>整列」で図を並べたい配列を指定します。図はクリックすれば選択でき、上下の矢印キーで移動できます。ちなみに「shift+矢印キー」で早く動かせます。
これでうまく上下に綺麗に配列できました。
このファイルを図として使っても良いんですが、イラストレーターを使ってもう少し格好良く仕上げましょう。
このとき、図を「コピー&ペースト」でイラストレーターに移動させるよりは、pdfファイルとして移した方が、最終的な図が綺麗に仕上がります。
「ファイル>レイアウトのプリント(⌘+P)」から、ポップアップしたウィンドウの「PDF」をクリックし、「PDFとして保存」します。
4、図をイラストレーターで表示し、微調整する
先ほど作成したpdfファイルを今度はイラストレーターで開きます。
このpdfのファイル形式だと、これを拡大・縮小しても文字が変にならず便利なのです(ただし、線やシンボルはおかしくなります。特に三角)。
また、このままだとすべてのオブジェクトが一体になっている(グループ化されている)ので、いったんそれを解除します。
図を選択してから「右クリック>クリッピングマスクを解除」
これでグループが外れ、すべてのポイント・軸・軸のラベルなどが個別のオブジェクトになります。
今後これらを個別に編集することがないのであれば、必要なものだけグループ化しちゃいましょう。
必要な部分を選択してから、「右クリック>グループ」とすれば、再度グループ化できます。
縦・横軸のタイトルを付け、上下の図に通し番号をつけて完成っ!
完成した図は貼付けたいものに応じてファイル形式を指定し、解像度を調整しましょう。
「ファイル>書き出し」で指定できます。
Wordやパワポに貼付けるような図は「ファイル>Microsoft Office用に書き出し(.png)」でO.K.
ここでは、カラーモードを”RGB”、解像度を"300 dpi"にして書き出してみます。
完成した図がこちら。
ちょっと汚いけど…こんなもんでしょ。
今回は2つを縦に並べたものの紹介ですが、3つでも4つでもそれ以上でもやることは同じです。