大気化学入門
D.J. Jacob著 近藤豊訳
東京大学出版会(¥3,600-)
2007年6月 第二版
大気中のエアロゾルや温室効果ガスの物理・化学的な特性(散乱・吸収、放射強制力など)について説明した教科書。
この教科書のメインの内容ではありませんが、地球温暖化を考える上で絶対に必要な、放射強制力とエアロゾルの話が含まれています。
他にも種々の元素(炭素・酸素・窒素など)の全球の物質循環の話題や、対流圏オゾンの健康被害、酸性雨などの環境問題の話も。
大気化学の入門書として、とても優れていると思います。僕自身一部しかまだ読めていませんが、非常に興味深い内容で溢れています。
目次と各章のキーワードを挙げております。地球温暖化問題や大気汚染問題に興味がある人は是非購入をオススメします。
1、大気組成の単位
2、大気圧
3、簡略化モデル
ワンボックス・マルチボックス・パフモデル
4、大気輸送
地衡風・乱流
5、連続の方程式
オイラー・ラグランジュ形式
6、地球規模での化学物質の循環
窒素・酸素・炭素循環
7、温室効果
放射平衡、放射強制力、水蒸気と雲のフィードバック
8、エアロゾル
エアロゾルの生成源・消失源、エアロゾルの気候への影響
9、化学反応の速度論
光解離反応、ラジカルによる連鎖反応
10、成層圏オゾン
チャップマンメカニズム、オゾンホール、触媒反応サイクル(HOx, NOx, ClOx)
11、対流圏の酸化力
水酸化ラジカル
12、オゾンによる大気汚染
13、酸性雨