Vol. 2, Issue 4 (April 2012)
Research Highlights
Open water and cloudy skies
北極海の海氷が近年減少傾向にあるが、モデルシミュレーションは雲のフィードバックを考慮できておらず、減少速度を過小評価している可能性がある。改善するには北極海の雲の形成プロセスをよりよく理解する必要がある。
気候変動問題は個人の道徳観と関係がある?哲学者の関心が集まっているが、証拠を提示することは難しそう。
気候変動は人の健康に直接的に提供する場合と間接的に影響する場合がある。後者は疫病、食料問題、紛争など。
近年の温暖化でカナダのアイススケート上の管理は困難に直面している。
将来の気候変動を考えることは種々のフィードバックプロセスを考えることと等しい。しかしながら高緯度のツンドラの炭素循環に関する理解はまだまだ乏しい。
News & Views
Climate modelling: IPCC gazes into the future
2013年にIPCCは新たな排出シナリオを作成し、危険な気候変動を避ける新たな道を提案する。
気候変動と人々の寿命との関わりについて。極端な気候が人の死亡率を増加させる。
菌類が支える草原の生態系のほうが、バクテリアが支える農耕地の生態系よりも干ばつに強い。
Sociology: Shaping US climate opinion
アメリカにおいては一般の人々の気候変動に対する関心は科学的な情報の量には比例せず、むしろ政治活動に影響される傾向がある。
Perspectives
Climate change-driven species' range shifts filtered by photoperiodism
気候変動によって生態系が変化するが、緯度方向の移動は1日の日照時間の変化も招き、生態に影響する可能性がある(高緯度域は日が短い)。
Review
Climate change and moral judgement
行動学・脳科学の研究から、気候変動は迅速な対応をとるのに強い刺激を与えられていないことが分かった。適切なコミュニケーション戦略を取ることで、道徳観を刺激し、迅速な対応へと繋がるきっかけができるかもしれない。