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1、新着論文 2、論文概説 3、コラム 4、本のレビュー 5、雑記(PC・研究関連)
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2012年3月31日土曜日

新着論文(DSR1)

Deep Sea Research Part Ⅰ ~Oceanographic Research Papers~
Volume 58, Issue 12, Pages 1147-1226, December 2011
First observations of jelly-falls at the seafloor in a deep-sea fjord
Andrew K. Sweetman, Annelise Chapman
深海底に運ばれるクラゲの残骸の量を定量化。深海への炭素・窒素の寄与と、底性生物への栄養の運搬に寄与していると考えられる。

Hypoxia by degrees: Establishing definitions for a changing ocean
A.F. Hofmann, E.T. Peltzer, P.M. Walz, P.G. Brewer
沿岸部などで低・無酸素の水塊が新たに観察されるなど、世間の関心を集めているが、'hypoxia'や'dead zone'などの単語で表される酸素状態の正確な定義はこれまでになかった。深層水は一般に酸素濃度が低下しているため、その環境に合わせて生物種は適応している。従って単に酸素濃度で'dead zone'などと表現できない。特に沿岸部では貧酸素の水の湧昇などによって生物種の絶滅などが起こるが、環境と生物の適応の度合いでもって’dead zone’などと定義すべき。


Volume 61, Pages 1-140, March 2012
Ontogenetic vertical migration of grenadiers revealed by otolith microstructures and stable isotopic composition
Hsien-Yung Lin, Jen-Chieh Shiao, Yue-Gau Chen, Yoshiyuki Iizuka
ソコダラ6種の耳石の酸素・炭素同位体測定から生息水深・回遊履歴・生理状態を推定。

Decreasing pH trend estimated from 35-year time series of carbonate parameters in the Pacific sector of the Southern Ocean in summer
Takashi Midorikawa, Hisayuki Y. Inoue, Masao Ishii, Daisuke Sasano, Naohiro Kosugi, Gen Hashida, Shin-ichiro Nakaoka, Toru Suzuki
1969年から2003年にかけての夏の南大洋の海洋表層水のpCO2を測定。全炭酸またはアルカリ度と併せてpHを計算(アルカリ度を測定していない場合はSST、SSSから計算)。酸性化の傾向が見られ、80年後には夏においてアラゴナイトに関して不飽和の状態になると予想される。pHの低下は人為起源の二酸化炭素の溶解と深層水の湧昇の強化が原因。

Volume 62, Pages 1-122 (April 2012)
Dynamics and stoichiometry of nutrients and phytoplankton in waters influenced by the oxygen minimum zone in the eastern tropical Pacific Jasmin Franz, Gerd Krahmann, Gaute Lavik, Patricia Grasse, Thorsten Dittmar, Ulf Riebesell
赤道東太平洋には大きな湧昇が原因で酸素極小層(OMZ)が存在する。OMZの栄養塩に富んだ水が湧昇し、その水がプランクトンにどのような影響を与えるのかをチリ沖で調査。一般にN/P比が小さく、シリカの濃度が珪藻の成長の規定要因になっている。硝酸の大部分はレッドフィールド比に従わない比率でほとんどが消費される。