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1、新着論文 2、論文概説 3、コラム 4、本のレビュー 5、雑記(PC・研究関連)
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2012年3月22日木曜日

新着論文(CP)

Climate of the Past
14 - 20 March 2012

Persistent influence of ice sheet melting on high northern latitude climate during the early Last Interglacial
A. Govin, P. Braconnot, E. Capron, E. Cortijo, J.-C. Duplessy, E. Jansen, L. Labeyrie, A. Landais, O. Marti, E. Michel, E. Mosquet, B. Risebrobakken, D. Swingedouw, and C. Waelbroeck
Climate of the Past, 8, 483-507, 2012

北大西洋、ラブラドル海、ノルウェー海、南大洋から得られた堆積物コアから最終間氷期(MIS5.5; MIS5e; LIG)の環境復元。LIGの始まりは北大西洋が寒冷で、淡水が多く、AMOCが弱化していた。南大洋に比べると間氷期のピークが遅れていた。モデル結果からは日射量の変動及び氷床融解に伴う淡水流入が遅れの原因らしい。

Quantifying the ocean's role in glacial CO2 reductions
M. O. Chikamoto, A. Abe-Ouchi, A. Oka, R. Ohgaito, and A. Timmermann
Climate of the Past, 8, 545-563, 2012

最終氷期の炭素循環を大気海洋大循環モデルを用いて感度実験。1つはNADWを現在よりも強化。もう1つはNADWを弱めて逆にAABWを強化。2つとも観察されている大気中二酸化炭素濃度の低下を再現できなかった。海氷の張り出しの強化で南大洋ではAABWの形成が促進され、効果的に深層の炭素リザーバーが強化され、一方で北大西洋では深層水形成による二酸化炭素の取り込みが減少した。また海水温の低下で20-23ppmvの二酸化炭素濃度の低下は説明できた。海洋循環だけで「氷期の大気中二酸化炭素濃度の100ppmの低下」に対するシンプルな説明を与えるのは難しい。

Systematic study of the impact of fresh water fluxes on the glacial carbon cycle
N. Bouttes, D. M. Roche, and D. Paillard
Climate of the Past, 8, 589-607, 2012
氷期のDOサイクルに伴う北大西洋への淡水擾乱と炭素循環の変動をCLIMBER-2モデルで再現。北大西洋への淡水注入の期間、程度、擾乱の与え方のすべてが大気中の二酸化炭素濃度に影響。南大洋における塩水(brine)形成をモデルに組み込むことでうまく炭素循環が再現できるらしい。また南大洋に淡水を撒くとアイスコアの指標とは逆に大気中の二酸化炭素濃度が低下する現象が見られる。