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☆主なコンテンツ
1、新着論文 2、論文概説 3、コラム 4、本のレビュー 5、雑記(PC・研究関連)
6、気になった一文集(日本語English) 7、日記(日本語English

2013年5月24日金曜日

新着論文(Science#6135)

Science
VOL 340, ISSUE 6135, PAGES 893-1004 (24 MAY 2013)

News of the Week
Asian Nations Join Arctic Council
アジア諸国が北極評議会に参加
中国やインドを含む5つのアジア諸国が北極評議会(Arctic Council)に参加した。北極圏の資源(化石燃料から毛皮まで)や北極圏航路をめぐって議論が行われる。

Kepler’s Closing Act?
ケプラー閉鎖の行動?
これまで数多くの系外惑星探査などの実績を上げてきたケプラー宇宙望遠鏡の、姿勢を維持するための車輪装置に不具合が生じた(去年にも3つあるうちの1つが故障していた)。現在セーフモードに入っているものの、計画自体終了する可能性もある。計画は去年本来の3.5年の任期を終え、さらに3.5年の延長されていた。
>より詳細な記事
Malfunction Could Mark the End of NASA's Kepler Mission
Yudhijit Bhattacharjee

Flight of the Penguin
ペンギンの飛行
ウミガラス(murres)は飛行も潜水もする海鳥である。中でも北極圏に生息するハシブトウミガラス(Uria lomvia)は非常に飛ぶのが下手で、休息時の31倍ものエネルギーを消費していることが示され、鳥類の中では最大値となった。潜水中は比較的省エネルギーで済んでいるらしい。70Maまではペンギンの祖先は空を飛んでいたと考えられるため、ペンギンは飛行を諦めてより効率の良い潜水に特化して進化したと考えられる。

News Focus
Are Isle Royale's Wolves Chasing Extinction?
アイルロイヤルのオオカミは絶滅を追いかけている?
Christine Mlot
捕食者-被食者の関係の象徴として扱われるオオカミはもはや子をなさない。科学者は遺伝学的な救済の可否を考えているが、さもないと計画は中止となる。

Letters
Shark Mislabeling Threatens Biodiversity
サメの間違ったラベリングが生物多様性を脅かす
Hugo Bornatowski, Raul Rennó Braga, and Jean Ricardo Simões Vitule

Pollination Decline in Context
文脈上の受粉の減少
Jaboury Ghazoul

Pollination Decline in Context—Response
「文脈上の受粉の減少」に対する返答
Jason M. Tylianakis

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Research
Perspectives
Culture, Genes, and the Human Revolution
文化、遺伝子、人間進化
Simon E. Fisher and Matt Ridley
現生人類の登場の際、文化的な革命が遺伝的な進化を駆動した可能性がある。

One Good Measure
一つの良い手段
M. R. Schreiber
コンパクト連星系の正確な距離を推定することが、降着円盤の進化のよりよい理解へと繋がるかもしれない。Miller-Jones et al.の解説記事。

More Power from Below
下からより多くの力を
Joseph N. Moore and Stuart F. Simmons
地熱発電量は世界中で増加しつつあるが、課題が残されている。

Research Articles
Zircon U-Pb Geochronology Links the End-Triassic Extinction with the Central Atlantic Magmatic Province
ジルコンのウラン-鉛年代が三畳紀後期の絶滅と中央大西洋マグマ分布域とを繋ぐ
Terrence J. Blackburn, Paul E. Olsen, Samuel A. Bowring, Noah M. McLean, Dennis V. Kent, John Puffer, Greg McHone, E. Troy Rasbury, and Mohammed Et-Touhami
 三畳紀後期には陸域と海洋の両方で生物多様性が激減し、その後136Maにわたって恐竜が繁栄する場を作った。絶滅のタイミングと洪水玄武岩の活動のタイミングとはおおまかに一致していたが、年代決定の精度が足りず、火山活動の速度が大きな気候擾乱を生むのに十分なほど早かったかどうかはよく分かっていなかった。
 中央大西洋マグマ分布域(Central Atlantic Magmatic Province; CAMP)のジルコンのウラン-鉛年代測定から、洪水玄武岩活動の年代と持続期間が制約された。火山活動初期と絶滅のタイミングが時間的に一致していることが分かった。60万年間に4回、パルス的にマグマが噴いたと考えられる。

Annually Resolved Ice Core Records of Tropical Climate Variability over the Past ~1800 Years
過去~1800年間に渡る熱帯域の気候変動を記録する1年スケールの解像度のアイスコア
L. G. Thompson, E. Mosley-Thompson, M. E. Davis, V. S. Zagorodnov, I. M. Howat, V. N. Mikhalenko, and P.-N. Lin
 熱帯域の高地から得られるアイスコア記録は非常にユニークな古環境記録を与えてくれるものの、採取が難しく、数も限られている。
 ペルーの高地5,670mに位置するQuelccaya氷帽から得られたアイスコアから過去1,800年間の気候変動を復元。δ18Oは東赤道太平洋の海水温とよく相関している。一方でアンモニアや硝酸濃度はITCZの変動を記録していると考えられる。この氷帽は後退し、徐々に薄くなっている。氷河の後退によって露出した湿地帯の植物の放射性炭素年代測定から、少なくとも6,000年間は氷河は縮小していなかった可能性が示唆される。
>The Ohio State University, Byrd Polar Research Center

Reports
An Accurate Geometric Distance to the Compact Binary SS Cygni Vindicates Accretion Disc Theory
コンパクト連星系SS Cygniへの正確な幾何学的距離が降着円盤理論の正当さを主張する
J. C. A. Miller-Jones, G. R. Sivakoff, C. Knigge, E. G. Körding, M. Templeton, and E. O. Waagen
SS Cygniは従来考えられていたよりも非常に近く、降着円盤理論を妨げていた課題を取り除くこととなった。