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2013年2月22日金曜日

プレゼンのコツ

先日の「第5回 東京大学大気海洋研究所 博士論文公開発表会 所長賞」の先輩方のプレゼンを見て思ったこと、某Y先輩が常々後輩に言っていることのメモ。

Natureに載っていたプレゼンのポイントも併せて
Pressure to perform
義務を果たすことのプレッシャー

Karen Kaplan
Nature 494 (21 February 2013)



※順不同

◎聴衆に合わせて話す内容を考える
自分の研究のすごさをアピールするよりも、「科学(Science)」としての面白さを伝える。研究の面白さを理解してもらえないのは、科学者として一番の損と考えるべき。
異分野の人の前で発表し、理解してもらうことは科研費を獲得する上でもとても重要な技術。

◎専門用語の羅列をやめる
背景が全く異なる人には特に丁寧に説明。
「10話して5しか分かってもらえないよりも、5話して4分かってもらう」という気持ちで。
専門用語の羅列は他言語に同じ。聴衆の興味を途中で失わせない。
用語の説明をプレゼンの前半に挟むのも戦略の一つ。

◎パワポの使い回しをやめる
「普段から使っているスライドをそのままコピペ」
「論文の図をそのままコピペ」
などをやめ、発表ごとにちゃんと資料を用意する。事前にちゃんと発表練習をする。

◎パワポの分量を考える
1枚1分は見せる。10秒で次のスライドに移るくらいならないほうがマシ
12分の発表なら12枚のスライド程度に抑える。

◎ゆっくり話す
聴衆のことを考えて。スライドや発表メモばかり見ずに聴衆の反応を逐一チェックする。聴衆がノートパソコンを開き始めたら要注意。興味が失われている証拠。
話が単調になりすぎないように注意する。時には抑揚をつけて重要点を強調する。

◎新規性・発展性
「この研究は何が新しいのか。手法?場所?」
「この研究が行われたことで誰が得をするのか」
「どこに自分の研究の強みがあるのか」
「何が面白いのか」

◎ユーモアを交える
掴みは重要。
ギャグは国際プレゼンでは気をつける。滑ると人の記憶に残るから

◎スライドの背景は’白’
色を使いすぎないことも大切。
当然ながら、文字を大量に書き込み、それを読むだけのプレゼンにしてはいけない。
事前にしっかり勉強、練習。

◎アニメーションを使いすぎない

◎文字のフォント
文字は大きく、はっきりとしたフォントで。
色は使いすぎず、基本は黒、赤、青。
よく見えない黄色などは避ける。

◎決められた発表時間を守る
時間を守らないだけで、聴衆の興味は離れていく。
失礼にあたる。
質疑の時間が削られることも損。

◎身だしなみ
ラフすぎるのは良くないが、必ずしもスーツでキメる必要はない。
セミフォーマルくらいで。
熱帯の研究者でもサンダル・短パン・破れたジーンズはよろしくない。

◎発表中に何度も水を飲まない
聴衆の気が散る

◎質疑で熱くならない
冷静に対応する。「いいご指摘です」「あとでお話ししましょう」
時には「よく分かりません」「それは考えていませんでした」「まだ分かっていません」と言うことも重要。

◎身振り・手振り
パソコンの前でなく、スライドの前に立って話せるくらいに練習。
理想は次のスライドが何であるかまで把握すること。これは僕は不得手。