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☆主なコンテンツ
1、新着論文 2、論文概説 3、コラム 4、本のレビュー 5、雑記(PC・研究関連)
6、気になった一文集(日本語English) 7、日記(日本語English

2013年2月16日土曜日

新着論文(DSR, QSR)

◎Deep Sea Research
Changes in deep-water CO2 concentrations over the last several decades determined from discrete pCO2measurements
Rik Wanninkhof, Geun-Ha Park, Taro Takahashi, Richard A. Feely, John L. Bullister, Scott C. Doney
変化があまりに小さいため、人為起源の深層水炭酸系への擾乱を検出することは難しい。しかし2,000mより深い海は全体の50%を占め、今後人為起源CO2が深海・陸・大気へと分配するのを予測する上でも深層水炭酸系の研究は非常に重要である。WOCE、WHP、CLIVARの際に得られた記録から、太平洋と大西洋の1980年代から最近までの変化を評価。pCO2は増加傾向にあるが、DICはまだ検出できるほどに増加していない。

Retrospective satellite ocean color analysis of purposeful and natural ocean iron fertilization
Toby K. Westberry, Michael J. Behrenfeld, Allen J. Milligan, Scott C. Doney
鉄肥沃実験の問題点は、鉄散布後の生物応答のラグである。生物応答を調べるために人工衛星観測が用いられるが、クロロフィルⅡの濃度を測定するに留まっている。もともと鉄が多い海域において多数の測定を組み合わせることで、より詳細に鉄がバイオマスに与える影響を評価。

Reviewing the circulation and mixing of Antarctic Intermediate Water in the South Pacific using evidence from geochemical tracers and Argo float trajectories
Helen C. Bostock, Phil J. Sutton, Michael J.M. Williams, Bradley N. Opdyke
WOCEの際に測定された種々のトレーサーや最新のArgoフロートの観測記録などをもとに南太平洋のAAIWの形成をレビュー。

◎Quaternary Science Reviews
☆Volume 63, Pages 1-150 (1 March 2013)
Interglacial climates and the Atlantic meridional overturning circulation: is there an Arctic controversy?
Henning A. Bauch
完新世以前の間氷期のAMOCと北極海の関わりについてはよく分かっていない。さらに陸と海から得られている古気候記録は食い違いが見られる。

☆Volume 64, Pages 1-152 (15 March 2013)
Southern Hemisphere westerly wind changes during the Last Glacial Maximum: model-data comparison
Louise C. Sime, Karen E. Kohfeld, Corinne Le Quéré, Eric W. Wolff, Agatha M. de Boer, Robert M. Graham, Laurent Bopp
南半球の偏西風が海洋循環や炭素循環に影響したことが氷期に大気中CO2濃度が低かったことの説明として挙げられている。モデルシミュレーションから、LGMには偏西風は1m/s強化されており、南極側に2°シフトしていたことが示された。海氷の張り出しはそれほど影響しなかったと考えられる。データから言われているような赤道側への偏西風のシフトといったものは見られなかった。プロキシの解釈がおかしい?

Geochemical signatures of sediments documenting Arctic sea-ice and water mass export through Fram Strait since the Last Glacial Maximum Original
Jenny Maccali, Claude Hillaire-Marcel, Jean Carignan, Laurie C. Reisberg
Fram Straitの中央部で得られた堆積物コアの地球化学的分析からLGM以降の北大西洋の古海洋を復元。YDを境に堆積環境が激変。