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☆主なコンテンツ
1、新着論文 2、論文概説 3、コラム 4、本のレビュー 5、雑記(PC・研究関連)
6、気になった一文集(日本語English) 7、日記(日本語English

2013年2月15日金曜日

新着論文(Science#6121)

Science
VOL 339, ISSUE 6121, PAGES 729-872 (15 FEBRUARY 2013)

Editors' Choice
特になし

News of the Week
High Cost of Scientific Whaling
科学的な捕鯨の高いコスト
1987年以来、日本は3億7800万円もの税金を科学目的の捕鯨に費やしている。国際動物福祉基金(International Fund for Animal Welfare)が2/5に公表した報告書によると、「鯨の肉の需要は減少しつつあり、研究にはあまり価値がない」とされている。国際捕鯨委員会の代表者会議では、「1986年以降商業目的での捕鯨は禁止されているものの、科学目的であれば認められ、さらに研究資金を捻出する目的であればその肉を売ることができる」と決定されている。科学プログラムの後援者は科学目的の捕鯨の価値を主張しているものの、それに反対するLeah Gerberは「鯨の生態を研究する方法は多々あり、必ずしも殺す必要はない」と批判している。
>より詳細な記事
Japan's Scientific Whaling: An Expensive Proposition
Dennis Normile

Landsat’s Lucky Number Is Eight
ランドサットのラッキーナンバーは8
1972年以降、地球の環境や気候変動を継続してモニタリングし続けているランドサットの8代目が2/11に打ち上げられた。少なくとも5年間は運用される見込みだが、予算の逼迫を受けて、次の世代はまだ打ち上げられる見込みはないという。5代目は28年間継続して観測をし続け、地球観測衛星としては世界記録であり、ギネスに登録申請がなされている。

Diamonds Are a Sperm’s Best Friend
ダイヤモンドは精子の親友
ガラス製のペトリ皿は精子や卵にとってはあまり適した素材ではない。というのも、水がペトリ皿の表面と化学反応を起こして有害な活性酸素が発生するためである。ドイツの研究者がダイヤモンドで薄くコーティングしたペトリ皿を新たに開発し、これを用いることで精子の生存が42時間で20%改善することが示された。不妊治療の一環として行われている人工授精の成功率を上げることに期待が寄せられている。

First Evidence of Life Under Antarctic Ice
南極の氷の下の生命の最初の証拠
アメリカの研究グループが西南極のWhillans氷底湖(~1,000m)の掘削に成功し、さらに生命の存在を確認したことを公表した。先月にはロシアの研究チームが東南極のVostok氷底湖(~4,000m)の掘削に成功している。数百万年間にわたって閉ざされたVostok湖と違い、Whillans湖はときおり表層水と接触しているらしい。氷床プロセスへの微生物の影響の理解に期待が寄せられている。

News & Analysis
Cash-Strapped NASA Gets Many Ideas for 'Free' Telescopes
資金に乏しいNASAが無料の望遠鏡に対して多くのアイデアを探っている
Yudhijit Bhattacharjee
2つの望遠鏡の贈り物によって大きなことを考える機会がNASAに与えられたが、それらのアイデアを実行に移すためにはやはりお金が必要である。

Letters
Give Shark Sanctuaries a Chance
サメの聖域にチャンスを
Demian D. Chapman et al.
“Shark sanctuaries: Substance or spin?”(Science 21 Dec 2012)の中で、L. N. K. Davidsonは「サメの禁漁域の設定は途上国の漁獲に対する知識が乏しいので、実行してもあまり効果がない」と指摘しているが、強い力で管理されたサメの聖域がサメの保護に重要であることを示す。

Policy Forum
Beyond Arms-Control Monitoring
軍備管理モニタリングを超えて
Raymond Jeanloz, Inez Fung, Theodore W. Bowyer, and Steven C. Wofsy
環境モニタリングが軍備管理条約の長期目標を確認するために役に立つかもしれない。

Perspectives
The Animal Tree of Life
動物の生命の木
Maximilian J. Telford
25年前に発表された動物の分子系統発生学は現在広く受け入れられている動物門の系統発生学の前身である。

A Unique Piece of Mars
ユニークな火星の一部
Munir Humayun
火星のGusevクレーターの化学組成に類似した隕石が同定された。

Research Articles
Unique Meteorite from Early Amazonian Mars: Water-Rich Basaltic Breccia Northwest Africa 7034
アマゾニアン初期の火星から来た独特な隕石:水に富んだ玄武岩質角礫岩(Northwest Africa 7034)
Carl B. Agee et al.
火星の隕石であるNWA7034は他の火星の隕石との類似点も見られるが、際立った特徴を持っている。約21億年前に形成され、Gusevクレーターの化学組成と非常に類似している。また水を多く含むのも重要な特徴である。さらに酸素の同位体から、火星に酸素のリザーバーが複数存在したことが示唆される。

Reports
Detection of the Characteristic Pion-Decay Signature in Supernova Remnants
M. Ackermann et al.
天の川銀河の2つのスーパーノバの残骸から得られたガンマ線のスペクトル解析から、陽子加速の特徴が見られた。