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1、新着論文 2、論文概説 3、コラム 4、本のレビュー 5、雑記(PC・研究関連)
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2012年6月2日土曜日

新着論文(Nature#7400)

Nature
Volume 485 Number 7400 pp547-672 (31 May 2012)

Research Highlights
Dating with rare earth elements
希土類元素を用いた年代決定
J. Vertebr. Paleontol. 32, 708–716 (2012) 
セリウムのような希土類元素を用いて考古学遺跡の遺物を年代決定。地下水から希土類元素が化石に取り込まれるのが時間依存(?)という原理を利用しているらしい。

Partners for the sunshine vitamin 
日光のビタミンのパートナー
Sci. Transl. Med. 4, 135ra66 (2012)
日光を受けることで皮膚で生成されることで知られるビタミンD。さらに免疫力も強化すると考えられていたが、どうやらビタミンDだけでは免疫は強化されないらしい。PTHと呼ばれるホルモンがビタミンDの作用を助けていることがマウスの実験から分かった。

Explosions created big sandpit
爆発が大きな砂だまりを作った

Geology 40, 467–470 (2012)
ノルウェー沖の海底地震波探査と堆積物採取から、最終氷期の始まりに圧力によって海底下の割れ目から急激に吹き出したと考えられる世界最大の砂場(125m厚で260km2)があることが分かった。

Lost photos reveal glacier shifts
失くしていた写真が氷河の変遷を明らかにする

Nature Geosci. http://dx.doi. org/10.1038/ngeo1481 (2012)
グリーンランド氷床の変動は1960年以降の衛星写真によってのみ議論が可能であったが、コペンハーゲン郊外の城から発見された1930年代の写真から、1930年以降の氷床の変動が明らかになった。海に接する氷河は1930年頃よりも2000年に入ってからのほうが後退が加速しているが、一方で陸の氷河は昔の方が後退が早かったらしい。

News in Focus
Fracking boom spurs environmental audit
'Fracking'(水圧を利用してガスを回収する技術)の流行が環境検査に拍車をかける

新たなガス田がFrackingの技術を利用して開発されるごとに健康被害に関する関心が高まる。

Anarchists attack science
アナーキストが科学を攻撃する

極端論者が原子力とナノテクノロジーの労働者を攻撃している。

News and Views
Evolutionary anthropology: Homo 'incendius'
進化人類学:ホモ・’火付け役’
Richard G. Roberts & Michael I. Bird
南アフリカにある100万年前の洞窟内の堆積層の特徴を顕微鏡と分光学の手法によって分析したところ、ヒトの祖先は従来考えられていたよりもずっと早くから火を使っていたことがわかった。

Letters
Hafnium isotope evidence for a transition in the dynamics of continental growth 3.2 Gyr ago
T. Næraa, A. Scherstén, M. T. Rosing, A. I. S. Kemp, J. E. Hoffmann, T. F. Kokfelt & M. J. Whitehouse
グリーンランド南西部で得られた岩石のジルコン中のウラニウム–鉛、ハフニウム、酸素同位体の分析から、35〜32億年前の変遷期以降は現在のプレートテクトニクスの状況になっていたことが分かった。現在のテクトニクスの状況は初期の地殻が形成されたときにはすでに稼働していたことになる?