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1、新着論文 2、論文概説 3、コラム 4、本のレビュー 5、雑記(PC・研究関連)
6、気になった一文集(日本語English) 7、日記(日本語English

2012年5月19日土曜日

新着論文(PNAS)

Proceedings of National Academy of Sciences
Vol. 109, No. 20 (15 May 2012)

Letters
Capturing CO2 from air
大気中の二酸化炭素を捕らえる
Roelof D. Schuiling
Schellnhuber et al. (2011, PNAS)の紹介記事。地球温暖化を食い止める最良の手段は大気中の二酸化炭素を科学技術によって固定してしまうことである。しかしそのコストは二酸化炭素1トンあたり1,000ドルという高額なものであることが指摘されている。しかし、かんらん岩の風化を利用した方法の場合、1トンあたり10ドル程度に抑えられるかもしれない。

Earth, Atmospheric, and Planetary Sciences
Nanodiamonds and wildfire evidence in the Usselo horizon postdate the Allerød-Younger Dryas boundary
Annelies van Hoesel, Wim Z. Hoek, Freek Braadbaart, Johannes van der Plicht, Gillian M. Pennock, and Martyn R. Drury
YDの原因に隕石衝突説が唱えられているが、その根拠の一つとなっているのはナノダイヤモンドの広い分布である。Allerod/YD境界に相当するオランダの地層を調べたところ、衝突があったとされる時期の直後に大規模な火災があったことが示唆される(多数の炭が検出された)。またナノダイヤモンドやガラス状の炭素も同層準から発見されたが、これらは衝突があったとされる時期よりも後に堆積したものであり、火災によって作られた可能性が高い。従って、隕石衝突説に否定的な証拠である。

Greater India Basin hypothesis and a two-stage Cenozoic collision between India and Asia
Douwe J. J. van Hinsbergen, Peter C. Lippert, Guillaume Dupont-Nivet, Nadine McQuarrie, Pavel V. Doubrovine, Wim Spakman, and Trond H. Torsvik
インド亜大陸がアジア大陸に衝突したタイミング、メカニズムについて。衝突時(5,000-2,500万年前)に大陸地殻、海洋地殻ともに引き延ばされ、そして沈み込んだ?

Environmental Sciences-Physical Sciences
Climate change impacts of US reactive nitrogen (Open Access)
Robert W. Pinder, Eric A. Davidson, Christine L. Goodale, Tara L. Greaver, Jeffrey D. Herrick, and Lingli Liu
化石燃料の燃焼や肥料の使用によって活性窒素、アンモニア、二酸化窒素などが放出され、窒素循環及び地球温暖化に影響する(温暖化する効果と寒冷化させる効果がある)。寒冷化効果は主に化石燃料燃焼の副産物であるが、短期的である。また農業による二酸化窒素放出は温暖化の効果がある。現在は寒冷化の効果と温暖化の効果が打ち消し合っている状態にあるが、燃焼による寒冷化の効果は年々減少傾向にある。従って、農業による二酸化窒素放出を抑える努力が必要である。