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1、新着論文 2、論文概説 3、コラム 4、本のレビュー 5、雑記(PC・研究関連)
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2013年1月28日月曜日

新着論文(PNAS)

Proceedings of the National Academy of Sciences
22 January 2013; Vol. 110, No. 4

Earth, Atmospheric, and Planetary Sciences
Relationship between sea level and climate forcing by CO2 on geological timescales
Gavin L. Foster and Eelco J. Rohling
Ka-Maスケールの海水準上昇変動は主として大陸の氷床量によって決定されている。過去40Maの重要な時期における海水準変動と大気中CO2の変動との間には明確な関係があり(S字状)、地質学時代においてもCO2が地球の気候を決定しており、海洋循環や地形はその次の変動要因であったことを物語っている。CO2と海水準上昇との間の関係から、将来CO2濃度が400 - 450 ppmになった場合、海水準は9 m上昇することが予想される。従って、CO2濃度を産業革命以前の値に戻すことが海水準の急上昇を防ぐためには必要である。

Midlatitude cooling caused by geomagnetic field minimum during polarity reversal
Ikuko Kitaba, Masayuki Hyodo, Shigehiro Katoh, David L. Dettman, and Hiroshi Sato
地磁気の変化に伴い、銀河宇宙線の地球への飛来量が変化することで、地球の気候に影響するかどうかが議論を呼んでいる。大阪湾で得られた堆積物コアのMIS19とMIS31には間氷期で高い海水準でありながら異常に寒かったことが示されている。ちょうどこの時期に地磁気逆転イベントが起きており、地磁気逆転が気候に影響していたことが示唆される。地磁気が40%ほど弱化すると、銀河宇宙線量も40%低下し、寒冷化が起きると推測される。

Evolution
Genomic basis for coral resilience to climate change
Daniel J. Barshis, Jason T. Ladner, Thomas A. Oliver, François O. Seneca, Nikki Traylor-Knowles, and Stephen R. Palumbi
異なるサンゴは環境ストレスに対し異なる生理学的な弱さを持っていると考えられるが、その背後にある分子メカニズムはよく分かっていない。熱ストレスに強いサンゴと弱いサンゴで遺伝子発現の違いを評価したところ、constitutive frontloading(?)が環境ストレスに対する耐性を維持させていることが示された。気候変動の時代に耐えることができる生物の細胞プロセスについての新たな知見が得られた。