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2012年10月10日水曜日

「深海のYrr(上・中・下)」(フランク・シェッツィング、2008年)

深海のYrr(上・中・下)
フランク・シェッツィング/北川和代 訳
早川書房(2008年4月初版)
¥800 × 3冊
ドイツ人であるSF作家フランク・シェッツィングによる気候変動関連のSF小説。

特に気候変動・知的生命体・動物の知能にインスピレーションを受けて書かれたと思われる。

この作品を書くにあたって4年間もの時間を取材に費やし、ドイツで発表された時には大ヒットとなった。また日本でも発売された当初はダヴィンチ・コードと並んでベストセラーとなった(らしいw)。

先輩のオススメで知ってはいたが、たまたま古本屋で1冊100円で売っていたので購入した。

地球の気候変動の最新の知見(メタンハイドレート崩壊・PETM・AMOCの弱化など)が散りばめられており、それがさも現実に起きているような錯覚を覚えるほど見事に物語が構成されている。

地球科学を知っている人には是非とも読んでもらいたい。

知らない人にももちろん読んでもらいたい。

僕個人としてはSF小説は現実の知識と混同してしまいそうでこれまで敬遠してきたが、この作品を読んでほかのSF小説にも少し興味が出てきた。
もちろんSF映画は大好きで、ローランド・エメリッヒ監督の「2012」「デイ・アフター・トゥモロー」など、地球科学に発想を得た映画などには注目している。

ちなみに「2012」はニュートリノがマントルを温めた結果、マントルの対流が強化され、大規模な地殻変動(プレートテクトニクス)が起きるという話。
「デイ・アフター・トゥモロー」では地球温暖化によってAMOCが弱化し、特にアメリカ東海岸・ヨーロッパなどで異常気象が発生するというものだった。



深海のYrrはハリウッド映画化も予定されており、脚本はトーマス・ハリス原作の「レッド・ドラゴン」や「羊達の沈黙」を手がけたテッド・タリーとのこと。
2011年公開予定ということだったらしいけど、まだ出てないところを見るともうそろそろ?

楽しみですね。