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☆主なコンテンツ
1、新着論文 2、論文概説 3、コラム 4、本のレビュー 5、雑記(PC・研究関連)
6、気になった一文集(日本語English) 7、日記(日本語English

2013年10月27日日曜日

新着論文(Nature#7472)

Nature
Volume 502 Number 7472 pp409-586 (24 October 2013)

RESEARCH HIGHLIGHTS
Florida panthers keep their heads
フロリダ・パンサーは慌てない
J. Mammal. 94, 1037–1047 (2013)
フロリダ半島の南端に棲息するピューマの亜種であるフロリダ・パンサーの個体数は20世紀から減少し始め、現在絶滅の危機にある。絶滅を防ぐ目的で、近縁のテキサス・ピューマ8頭がフロリダ半島に放たれた。40頭のフロリダ・パンサーについて、異種交配が彼らの頭蓋骨の形状や表情に与える影響を調べたところ、彼らを特徴付ける‘Roman nose’などの特徴に有為な変化は見られないことが示された。

Counting trees in the Amazon
アマゾンで木を数える
Science http://doi.org/pb2 (2013)
600万平方キロメートルという広大な面積を持つアマゾン熱帯雨林には16,000種もの木が生えているが、そのうちのたった227種のみが全体の大半を支配していることが衛星・地上観測記録から示された。総数は3,900億本と推定されている。
>話題の論文(Science #6156 "Research Articles")
Hyperdominance in the Amazonian Tree Flora
アマゾンの植物相の過剰支配
Hans ter Steege et al.
アマゾン熱帯雨林には16,000種もの木が存在するが、そのうちの1.4%の種だけが全体の半数を占めている。

Pollution alters cloud reflection
汚染が雲の反射率を変える
Geophys. Res. Lett. 40, 1–4 (2013)
コンピューターシミュレーションから塵や海塩といった自然エアロゾルが雲の反射率に与える影響が、車や発電所から排出される人為起源エアロゾルによって変化することが示された。北半球では雲の反射率に対する影響を半減するが、南半球ではほとんど影響はないらしい。

SEVEN DAYS
※今回は省略

NEWS IN FOCUS
Pain of US shutdown lingers
アメリカの封鎖の痛みがなかなか消えない
Lauren Morello, Heidi Ledford, Helen Shen, Jeff Tollefson, Alexandra Witze & Sarah Zhang
予算をめぐる長引く闘いが政府によって支えられている科学をさらに害するのではないかと研究者らは懸念している。

Europe debates fisheries funding
ヨーロッパは漁業の基金を議論している
Daniel Cressey
キャンペーンを行う人々は資金が保全活動に充当されることを望んでいる。

Volcanic-ash sensor to take flight
火山灰センサーが離陸
Alexandra Witze
人工的に散布される火山灰を航空機を使って観測することで、安全装置の試験が行われようとしている。

FEATURES
Palaeontology: The truth about T. rex
古生物学:ティラノサウルスの真実
Brian Switek
最もよく知られた恐竜でさえ秘密を持っている。古生物学者が知りたがっているティラノサウルスの秘密を紹介。

COMMENT
Politics: The long shadow of the shutdown
政治:シャットダウンの長い影
「アメリカの政府封鎖の影響で南極の野外調査が停止を余儀なくされていることで、若手研究者とその科学計画が危機にさらされている」とGretchen E. Hofmannは言う。

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RESEARCH
NEWS & VIEWS
Palaeoanthropology: Small-brained and big-mouthed
古人類学:小さな脳で大きな口
Fred Spoor

Astrophysics: Recipe for regularity
天文物理学:規則性のレシピ
Ellen Zweibel

Palaeontology: Inside-out turned upside-down
古生物学:表裏が上下に転ずる
Philippe Janvier
Murdock et al.の解説記事。
コノドントの微細構造観察から、従来考えていたのとは異なり、それらが脊椎動物の歯の前駆物質ではないことが示唆された。

Astronomy: New distance record for galaxies
天文学:銀河に対する新たな距離の記録
Dominik A. Riechers
Finkelstein et al.の解説記事。
スペクトル分析から、これまででもっとも遠くに位置する銀河の位置が特定された。そこでは天の川銀河の100倍という早さで星が形成されているらしい。
>関連した記事(ナショナルジオグラフィック ニュース)
観測史上最遠、131億光年先の銀河

LETTERS
A galaxy rapidly forming stars 700 million years after the Big Bang at redshift 7.51
ビッグバン後7億年の赤方偏移7.51にある、急激に星を形成する銀河
S. L. Finkelstein et al.
>Nature ハイライト
確認された最も遠方の星形成銀河

Robust twenty-first-century projections of El Niño and related precipitation variability
21世紀のエルニーニョと関連する降水変動の確かな予測
Scott Power, François Delage, Christine Chung, Greg Kociuba & Kevin Keay
ENSOの気候変化に対する応答はよく分かっていない。2つの気候モデルから、エルニーニョに起因するSSTと降水の年々変動が再現され、将来変化があることが確認された。21世紀中頃から後半にかけて、西赤道太平洋では乾燥化が、東赤道太平洋では降水量の増加が強化されると思われる。

The origin of conodonts and of vertebrate mineralized skeletons
コノドントの起源と脊椎動物の石灰化した骨格の由来
Duncan J. E. Murdock, Xi-Ping Dong, John E. Repetski, Federica Marone, Marco Stampanoni & Philip C. J. Donoghue
>Nature ハイライト
歯の進化的起源

Microbial production of short-chain alkanes
微生物による短鎖アルカン類の生産
Yong Jun Choi & Sang Yup Lee
再生可能な資源から持続可能なバイオ燃料を開発する必要性が高まっている。脂肪酸アシルから脂肪酸、脂肪酸アシルCoAへの経路により、短鎖アルカン(SCA;ガソリン)、遊離脂肪酸(FFA)、脂肪酸エステル、脂肪アルコールを生産する能力を持つプラットフォーム大腸菌株群を開発。
>Nature ハイライト
燃料産生細胞:再生可能な資源からガソリンを作り出す改造細菌