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1、新着論文 2、論文概説 3、コラム 4、本のレビュー 5、雑記(PC・研究関連)
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2012年9月7日金曜日

新着論文(Science#6099)

Science
VOL 337, ISSUE 6099, PAGES 1137-1264 (7 September 2012)

Editors' Choice
Constraints from Above
上空からの制約
Geophys. Res. Lett. 39, L15709 (2012).
エアロゾルは雲への間接的な影響を通して気候に大きな影響を与えている。その雲形成・寿命・放射特性への間接効果がもたらす影響の不確実性は大きく、それは過去や将来の気候変動に対する放射強制力の推定にも大きな不確実性をもたらしている。しかしながら気象的な変数(気温、気圧、湿度、対流)の影響でそれらの不確実性を低減することは難しい。全球の気候モデルを用いた研究から、人工衛星観測によって得られたデータを用いて、エアロゾルの一部が液体の水の形成プロセスに与える効果を決定できる可能性が出てきた。さらに「エアロゾルが洋上の雲の短波放射に与える影響は従来考えられていたよりも小さい」可能性があることが分かった。

Flexible and Fast
柔軟で速い
Nat. Commun. 3, 10.1038/ncomms2021 (2012).
高速通信用の素材として、これまで有機高分子や非晶質のシリコン、酸化物が主体の薄い膜状のトランジスタが使われてきたが、高周波数での使用には向いていなかった。すべてグラフェンで構成される曲げることも可能な変調器回路は4つのシグナルを暗号化することができるらしい。

Reports
Evidence for NOx Control over Nighttime SOA Formation
A. W. Rollins, E. C. Browne, K.-E. Min, S. E. Pusede, P. J. Wooldridge, D. R. Gentner, A. H. Goldstein, S. Liu, D. A. Day, L. M. Russell, and R. C. Cohen
室内実験においてはNOxが大気中の有機エアロゾルの化学合成に関係していることが示されていたものの、大気観測において両者が同時に観測されたことはこれまでなかった。カリフォルニアにおける大気観測から、夜間に粒子状の有機硝酸塩がNOxとともに増加すること、有機高分子の存在下ではその反応が抑制される(NO3との迅速な反応を通して)ことが分かった。夜間のほとんどの二次的有機エアロゾルの形成は人為的なNOxの排出の産物であるNO3が原因であると考えられ、NOx排出削減が有機エアロゾル濃度の低下に繋がると考えられる。