Main contents


☆主なコンテンツ
1、新着論文 2、論文概説 3、コラム 4、本のレビュー 5、雑記(PC・研究関連)
6、気になった一文集(日本語English) 7、日記(日本語English

2012年4月5日木曜日

新着論文(EPSL, GCA)

Earth and Planetary Science Letters
Volumes 329–330, In Progress (1 May 2012)

Model limits on the role of volcanic carbon emissions in regulating glacial–interglacial CO2 variations
Raphael Roth, Fortunat Joos
最終退氷期において氷床解放によって火山活動が活発化したことで、大気中の二酸化炭素濃度の上昇(100ppm)に寄与したという仮説をモデルで検証。同位体(d13C、Δ14C)はうまく再現できず、火山活動の寄与は小さいと考えられる。しかしながらモデルの不確実性が大きい。

Seawater transport during coral biomineralization
Alexander C. Gagnon, Jess F. Adkins, Jonathan Erez
87Sr、43Ca、136Baを添加した海水化でサンゴを飼育し、SIMSで骨格断面の元素分布をプロファイリングすることで、サンゴの石灰化プロセスを考察。
(1)海水と石灰化母液との間で陽イオン交換が起こること
(2)海水が石灰化母液のある場所まで速やかに運搬されること
が分かった。しかし運搬の速度は場所ごとに不均質性がある(30〜342分)。


Geochimica et Cosmochimica Acta
Volume 84, Pages 1-628 (1 May 2012)

Evalidation of environmental controls on the δ13C of Arctica islandica (ocean quahog) shell carbonate
Erin C. Beirne, Alan D. Wanamaker Jr., Scott C. Feindel
飼育したホンビノスガイ(Arctica islandica)のδ13Cと周囲の海水のDICのδ13Cを比較。代謝由来の炭素の寄与は10%以下で、ほとんどがDIC由来。殻の成長率も特に影響なし。大西洋の過去の海水のδ13Cを探る指標として有望。

A high resolution δ13C record in a modern Porites lobata coral: Insights into controls on skeletal δ13C
Nicola Allison, Adrian A. Finch, EIMF
ハワイのハマサンゴ(Porites lobata)の骨格の断面をSIMSを用いて詳細にδ13C測定。温度でも海水のDICの変化でも説明できない変動が得られた。前の論文で得られたδ11Bから得られたpHとも、δ18Oとも相関は見られず。代謝由来のCO2の寄与の割合というよりもむしろδ13CO2が影響しているもよう。代謝由来のCO2は呼吸、食餌、光合成など様々な要因の組み合わせ。

Boron and oxygen isotope systematics for a complete section of oceanic crustal rocks in the Oman ophiolite
Kyoko Yamaoka, Tsuyoshi Ishikawa, Osamu Matsubaya, Daizo Ishiyama, Kazuya Nagaishi, Yuko Hiroyasu, Hitoshi Chiba, Hodaka Kawahata
オマーン・オフィオライト(Oman Ophiorite; 陸上に隆起した海洋地殻の地層)のδ11Bとδ18Oを測定。深度方向に温度が上昇するという特徴が得られた。海水が熱水変成に寄与したことも示唆。