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2012年2月24日金曜日

新着論文(Science)

Science (vol.335, 24 Feb 2012)

Perspectives
EVOLUTION: Some Like It Hot
Felisa A. Smith
Secord et al. の解説記事

Reports
Evolution of the Earliest Horses Driven by Climate Change in the Paleocene-Eocene Thermal Maximum
Ross Secord, Jonathan I. Bloch, Stephen G. B. Chester, Doug M. Boyer, Aaron R. Wood, Scott L. Wing, Mary J. Kraus, Francesca A. McInerney, John Krigbaum
アメリカ・ワイオミング州にあるCabin Fork地域の河川堆積物のうちPETM(Paleocene-Eocene Thermal Maximum: メタンハイドレートの大規模崩壊によって気温が急激に上昇したと考えられている時期。55.8Ma頃)の層準から産出した馬の祖先の歯の化石から環境と馬の体長の相互作用を議論。

歯のエナメルの酸素同位体(δ18O)から気温を復元し、歯の縦横比を体長の間接指標としたとき、PETM直後は体長が30%低下するが、その後76%の上昇に転じる。気温上昇はネットで体長の増加に寄与したらしい。将来の温暖化に対するほ乳類の進化に新たな知見。
※コメント
歯の酸素同位体は気温の指標とされるが、植生・餌の変化などによっても影響されないのか??また気温と相対湿度の影響をどう分ける?
PETMのときに逆に温度低下してない??その後の体長増加の時には確かに温度上昇している。

Collapse of Classic Maya Civilization Related to Modest Reduction in Precipitation
Martín Medina-Elizalde and Eelco J. Rohling
マヤ文明の崩壊と気候との関わりについて。石筍のδ18Oと湖の堆積物の密度・貝形虫の殻のδ18O・カタツムリの殻のδ18Oから降水量を復元したところ、40%程の年降水量の低下が確認。原因としては夏の熱帯低気圧の頻度・強度低下が考えられる。マヤ文明の崩壊は年降水量の低下が原因?
※コメント
最近カタツムリ殻を使った古気候復元がよく見受けられる。
貝と同じくcalciteでδ18Oは同位体平衡に近い状態で形成されてるのか??
気候変動と人類の文明との関わりは重要なテーマだけど、そう単純に結びつけられるかどうかは疑問の余地がある。他の大文明も。