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2019年7月3日水曜日

AWI(ブレマーハーフェン)滞在

Twitter等ではすでに周知していますが、ブレーメンの北にある、ブレマーハーフェン に来ています。
今回の目的は有孔虫ホウ素同位体分析手法について学ばせてもらうため。今回は1ヶ月間だけの滞在。
高知でやっているものよりも10分の1ほどの量でこちらでは測定できています(!)

ただ、着いた途端に「質量分析計(MC-ICPMS)が壊れた」と言われ、この10日ほどデスクワークだけの日々が続いています。
不思議なもので、論文執筆が進む進む!よく先生方が海外出張の時こそ論文仕上げるチャンスと言うけど、まさにそんな感じ。

国内だとやれ実験だ、やれセミナーだと長時間集中した時間を確保することが難しいわけだけど、こちらではパソコンにだけ向き合っていれば良いので。。
こちらのMC-ICPMSは高知で使っているThermo社のもの(Neptune)ではなく、ウェールズに籍を置くNu instrument社のPlasma 2。私自身一度も触ったことのない機械なので、復旧のための何か気の利いたアドバイスなどできるわけもなく。

専従のテクニシャンが二人もいるので、基本はその二人と研究者の方(今回実験を教わる)に機械の修理は任せっきり。

今週に入ってようやくシグナルが取れるようになるも、問題は測定の安定性(測定精度)。
なかなか安定せず、次は新たなソフトウェアをインストールするとか。このままだと何も進まないまま2週間が経過してしまいそう。。

昼にはラボのメンバーと研究所の食堂に。
メニューは基本「肉食」「ベジタリアン食」「パン・サラダバー」
の3択。値段も4.2〜4.6ユーロとお手軽。少し量は多め。
驚くべきことにメニューが日替わりで、一切被らないこと!
ドイツ中の都市の郷土料理が出たりして、毎日新しい発見に満ちている。

残念なのは7月の第2週から食堂が夏季休業に入ってしまうこと。ランチを持参する必要があり、サンドイッチなど用意する手間が。。
最近見つけた近所のケバブ屋がものすごいボリュームなので(たったの7ユーロ)、3日くらいに分けてパンに挟んで食べるのもありかもしれない。

AWIを正面から。形がユニークな建物(ひし形)。食堂は最上階に。


AWIはウォーターフロント・エリアにある。


息抜きは町の散歩。
商店街には人がたくさん集まっていて、夕方のカフェやディナーを楽しんでいる。

着いた時、国際ニュースにもなっていたヨーロッパの熱波到来の時で、気温は34度まで上昇。

広場の噴水に飛び込む子供の姿(オムツしたままでw)。

ただ、その翌日には最高気温が17度まで低下。最近は16〜20度くらいで推移していて、過ごしやすいです。ただ、風が強いのが少しネック。

今は非常に日が長く、日の出は5時、日の入りは22時。少し寒くても日光浴を楽しむ人々の姿が目につく。
最初タイムゾーンの関係かと思っていたけど、ブレマーハーフェン の緯度は日本の近辺で表現すると樺太あたり!北欧にかなり近い。

広場にあるプロテスタント教会

カンファレンスも開催できるみたい


ブレマーハーフェン はヴェーザー川の河口にある、北海への入り口。
かねてより重要な交易・造船の港湾都市。川を使った輸送としても重要な役割を負っていたらしい。
ただ事業の衰退で一時は大量の失業者を出した。今は洋上風力発電設備の建設・移送基地として再び輝きを取り戻そうとしている。

見た所、観光地というよりは、保養地という印象。老人の団体や車椅子の老人をよく見かける。ヨットも多く停留しており、お金持ちは沿岸に住んでるのかな。

潮汐が大きいのが特徴で、その規模は3メートルほど。川かと思いきや潮汐の影響も大きく受けるところなので、潮の満ち干で風景が大きく変わるのが面白い。

川沿いの遊歩道。ランニングしている人の姿はなく、だいたい散歩か昼寝

引き潮で風景が様変わり

釣りをしようと釣り具も持って来たけど、釣りをするにはライセンスが必要とのこと。川にはスズキやマスなどがいそうな気もするけど、こんだけ潮汐の影響があると塩分の変化もすごそうだし、何かいるのかな?? 魚が跳ねている姿すら見ていない。小魚も一切見ない。

知人に頼まれて二枚貝がいないか探しているのだけれど、殻一つ見かけない。
砂浜には砂利とガラス、レンガの破片のみ。
結構子供が裸足で歩き回っているけど、大丈夫なのかな?