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2018年9月7日金曜日

将来の温暖化のアナログになる地質時代の温暖期

Palaeoclimate constraints on the impact of 2 °C anthropogenic warming and beyond
Hubertus Fischer et al.
Nature Geoscience 11, 474–485 (2018).

将来の地球温暖化(人為的気候変化)のアナログになりそうな、比較的最近の過去の温暖期に関するレビュー。

以下の期間に焦点をあてている。

1)完新世温度最適期(Holocene Thermal Maximum, HTM)
11〜5 ka(ka は1,000年前)
現在よりも<1℃ 温暖(とくに北半球高緯度に顕著)
CO2濃度:250〜260 ppm
海水準:現在と同程度

2)最終間氷期(Last Interglacial Period, LIG)
129〜119 ka
現在よりも約0.8℃温暖(海面表層水温SSTは0.5℃温暖、とくに北半球高緯度に顕著)
CO2濃度:280 ppm
海水準:現在よりも6〜9 m高かった

3)酸素同位体ステージ11.3(Marine Isotope Stage 11.3, MIS11.3)
410〜400 ka
CO2濃度:280 ppm
海水準:現在よりも6〜9 m高かった

4)中期鮮新世温暖期(Mid-Pliocene Warm Period, MPWP)
3.3〜3.0 Ma(Maは1,000,000年前)
現在よりも1〜3℃ 温暖
CO2濃度:300〜450 ppm
海水準:現在よりも6 m以上高かった